DTM活動をしていると、誰しもが必ず、どうしても欲しくなるものがあります。
それは、追加音源や追加プラグインです。
DAW付属の音源やプラグインでオリジナルソングを作った後で、プロの楽曲と聴き比べてみたとき、自分の作品の至らない点ばかりに目が行って頭を悩ませてしまいまうものです。「もっとうまく出来ないものか」と試行錯誤した先にたどり着くのが、新しい音源やプラグインの入手ではないでしょうか。
しかし、昨今は様々なメーカーが、多種多様な商品ラインナップを取り揃えています。初めて追加音源・プラグインを購入する方だと、どれを買えば良いのか戸惑うことも多いはず。
音源・プラグインの単品が良いのか、それらが詰め合わせられたバンドルが良いのか。数あるメーカーの中からピックアップするだけでも大変なのに、その商品郡の中から必要なプラグインを吟味するのはかなり骨が折れる作業です。
失敗しないお買い物をするにはどうしたら良いか。
それは言うまでもなく、これまでお買い物で失敗してきた人たちから学ぶのがベストです。
というわけで今回は、これまで様々なプラグインに手を出してきた僕が、本当に素晴らしいと感じたものだけを厳選してご紹介していこうと思います!
DTMer、お金ないですからね。良い商品だけを手に入れて、最短で制作環境を整えてしまいましょう!
それでは、さっそく解説に入っていきましょうか!
Native Instruments
追加音源について言えば、「ひとまずこれ買っとけ」の最有力候補に挙がるメーカーではないでしょうか。僕も愛用しているメーカーです。
初心者の方がまず最初に買い足すべきなのは、楽器単体を精巧にサンプリングしたハイクオリティな音源ではなく、色んな音が詰め合わせられている総合音源バンドルです。とにかく手札を増やすのが先決。
Native Instrumentsは総合音源に含まれる音色の豊富さもさることながら、音質もなかなかに優れているのでプロも愛用しているメーカーです。
Kompleteシリーズ

Native Instrumentsと聞いてもう何をおすすめされるのか察した方も多いでしょう。Kompleteシリーズです。今やDTMerにとっては定番中の定番アイテムですね。
これ一つで、エレクトロサウンドもアコースティックサウンドもオーケストラルサウンドもすべてが揃います。そのどれもが高音質でハイクオリティなので、初心者の方に非常におすすめしやすいバンドルです。
シリーズは全4種類で、概要は以下の通り。
・Komplete SELECT 価格:25,850円
Native Instrumentsのサウンドを手に入れるエントリーモデルです。が、最下位だからと侮ることなかれ。
モンスターシンセの一角を担うMassiveと、サンプラーライブラリであるKontaktに幾つかの生音系音源も搭載されていて、これだけでサウンドの幅は大きく広がります。ドラム音源は少々弱いですが、まずここから手を出してみるのがおすすめです。
・Komplete 価格:72,400円
先のSELECT版に幾つかの音源が追加されている標準バージョンです。通称無印。
こちらではエレクトロ系のモンスタードラム音源Batteryが入っていて、SELECT版だけでは足りなかった部分を大きく補ってくれています。生音系音源もかなり拡充されていて、ピアノ、ストリングス、ブラス、ギター、ベース、ドラムはほぼ揃います。最低でもこれくらいは持っておきたいところ。
ただし、購入は早まらないように。セールを狙えばかなり安く購入できます。お得な購入手順は後ほどご紹介します。
・Komplete ULTIMATE 価格:144,400円
Native Instrumentsがリリースする音源のほぼ全部入りバージョン。僕が所持しているのもこのバージョンです。
これがあれば基本的に作れない曲はないです。サウンドの質感はメーカーごとに特色があるので、場合によっては他にも音源が欲しくなることはあるでしょうが、主要な楽器はほぼ網羅できると言っても過言ではありません。
また、このランクになるとエフェクトプラグイン群も優秀。アナログモデリングのEQ、コンプはある程度揃うし、ディレイプラグインであるReplica XTが手に入るのもULTIMATE版からです。これがすごく重宝します。使うのはもっぱらDIFFUSIONモード。ほぼリバーブです。ものすごく深みのあるリバーブになるので、その残響感が欲しいがために使ったりします。もちろんディレイとしても優秀。
ただ、これに含まれている音源をすべて導入しようとするとストレージをめちゃめちゃ圧迫してくるので、マシンスペックが足りない場合はすべてをインストールすることはできません。とは言え、必要なものを取捨選択することができるという時点で持っておいて損はなし。
こちらも購入には少々のコツが要ります。
・Komplete ULTIMATE Collector’s Edition 価格204,800円
収録されている音源はULTIMATE版とまったく一緒で、そこに拡張プリセットが大量に追加されたバージョンです。Native Instrumentsが死ぬほど好きな方は買ったら良いと思いますが、個人的にはこんなにいらないんじゃないかなと思っています。こちらも例によって購入にはコツが必要。
さて、セールを狙えば安く手に入るよ、という話をしてきましたが、それについてはこちらの記事をご参照ください。シリーズ全4種それぞれのお得な買い方を解説しているので、ご一読の価値ありです。

Native Instrumentsの大型セールは毎年6月に行われていますので、格安で購入したい場合はそこまで待機しておくのも手です。ほぼ半額になったりするので、普通に買うのが馬鹿らしく思えてきちゃいます。
FabFilter
シンプルなGUIで視認性に優れており、かつ、素晴らしい効果を実現してくれるプラグインメーカーです。アナログモデリングではなく、完全オリジナルのデジタルプラグインです。
FabFilterのプラグインが素晴らしいのはその使い勝手の良さだけでなく、自分が行った操作が音に対してどのように作用しているのかをわかりやすく確認できることです。
『まるで教科書のようなプラグイン』と僕はいつも表現しています。
少々値は張りますが、初心者の方にこそ使ってみて欲しいプラグインです。
Pro-Q3

FabFilterが誇るイコライザー(EQ)プラグイン。いまや最強のEQプラグインとなりつつあります。
と言うのもこのEQ、基本的にできないことはありません。ステレオ、LR、MSなどの定位ごとの帯域操作が可能で、それらを自由にダイナミックEQ化させることもできちゃう。加えてリニアフェイズ機能もあって位相を歪ませずに使うこともできるので、ほとんどユーティリティプラグインです。
そんな便利な帯域操作を、最大で24箇所にQ(帯域を操作するポイント)を設置して行うことができるので、とにかく便利の一言に尽きます。
サイドチェーンを設定すればマスキング(周波数の重なっている部分)の検出も可能なので、とてもすっきりサウンドを聴かせることができます。
唯一の難点は、インサートすると若干音が鈍くなること。なんと言うか、シャキシャキ効いてくれるEQではないです。ほんのわずかにもわっとします。
便利すぎるのでそれでも使ってしまいますが、楽曲によってサウンドに合わないと感じたら別のEQを使う選択肢を持っておくことが大切です。
Pro-C2

こちらはコンプレッサーです。パラメーターもシンプルで、基本はスレッショルド、レシオ、アタックタイム、リリースタイム、ゲインを設定するだけです。
レシオは1:1から自由に設定でき、最大で100:1(リミッティング)まで指定することができるので、ちょっとしたサウンドの調整だけでなく、楽曲全体に対して行うトータルコンプとしても活躍してくれます。
音を圧縮させた時に、圧縮部分のみをソロで聴くことができるのもありがたい機能。コンプレッサーはかけ過ぎ厳禁なプラグインでもありますので、どれだけ音像を変えてしまっているのか確認できるのは助かります。
インターフェイスも見やすくて使いやすいので基本的にこれを使っていますが、こちらもEQと同じく、音がやや鈍ります。と言うか、FabFilter製のプラグイン は基本そうかもしれません。それでも便利さが買って使ってしまうわけですが、使った後で音像の確認は必ず行いましょう。
Pro-MB

マルチバンドコンプレッサーもとてもよく使います。
主にマスタートラックに挿して最終的な音像調整に使いますが、Pro-MBはとにかく圧縮のかかり方が自然で、楽曲の音像を極端に歪めることなく、丁寧にサウンドを整えてくれます。
扱えるメーター自体は他社のマルチバンドコンプレッサーと大きな相違はありません。ただ、Pro-Q3やPro-C2と同じようなGUIなので、統一感を持たせたい場合はこちらを使用することをお勧めします。
Pro-L2

これも使わないことはないですね。リミッターです。
基本的に楽曲制作を始めるときや、ミキシングをするときにはまずマスタートラックにインサートします。ブーストはせずに、ただリミッティングしてもらうためだけのものです。何せ、極端なリミッティングをしても音があまり割れないので、マスター調整の用心棒のような存在として使っています。
以前はブースト機能も積極的に使用していましたが、最近はほとんどブーストはしません。昨今は音圧戦争なるものも、各種ストリーミングサービスがラウドネスノーマライゼーションを導入したことにより終わりを迎えました。新しい音像の聴かせ方を追求していく必要があります。
何にせよ、ミキシングからマスタリングまでを一人で行おうとするなら、音割れしないリミッターほど素晴らしい即戦力はないでしょう。
ラウドネスメーターも完備していますので、簡単に数値を確認したい場合にも便利。ただ僕の場合は、最終的な調整は別のメーターをインサートして使っています。
Mastering Bundle
ご紹介したPro-Q3、Pro-C2、Pro-MB、Pro-L2の4つのプラグインが含まれているバンドルです。
マスタリングバンドルと名付けられていますが、ミキシングでも十分活用できます。僕もこちらを購入しました。
上の4つのプラグインは、楽曲制作時には必ずと言っていいほど使用します。
使わないことはないと言い切れるくらいです。
もしこの4つのプラグインをすべてお求めいただくなら、バンドルの方がお得なのでこちらをお勧めします。
FabFilter Mastering Bundleの購入はこちら
iZotope
ミキシング、マスタリングをAIに手伝ってもらう斬新なシステムを導入したプラグイン群で有名になったのがiZotopeです。
そのAIたちが結構優秀で、ミキシングやマスタリングの全行程をすべてAIに任せてしまっても意外と悪くない仕上がりになってくれます。
もちろん、すべてをAI任せにしてしまうと自身の成長につながらないのであまり良くないですが、ミキシングやマスタリングが苦手な方はAIからヒントをもらうのは決して悪いことではありません。
Ozone 9 Advanced

僕はiZotopeのプラグインは、もっぱらOzone 9 Advancedを使用します。
Ozone 9はAIが様々なエフェクトを駆使してマスタリングを行ってくれるプラグインですが、Advanced版では、それらのエフェクトを個別のプラグインとして使用することが可能です。

これが本当に便利で、AIアシスタントよりもこれらの個別エフェクトの方をよく使います。
EQ、コンプレッサーなどの基本的なエフェクトはもちろんのこと、ダイナミックEQ、イメージャー、リミッターなどのマスタリングでよく使われるエフェクトもしっかり完備。
これらが個別のエフェクトとして使えるのですから、ミキシングプラグインを一つ一つ揃える前にまずOzone 9 Advancedを買ってみる、というのも大いにアリです。
以前Ozone Advancedがどれほどミキシングで活躍するかを解説して記事がありますので、気になった方はそちらもぜひ。

iZotope Ozone 9 Advancedの購入はこちら
Neutron 3 Advanced

続いて、AIによる全自動ミキシングで一躍有名になったNeutron 3です。
僕はNeutronはあまり使いませんが、『全自動ミキシング』は初心者の方ほど大きな需要があると思うので取り上げています。
すべてのトラックにRelayをインサートし、マスタートラックにNeutronをインサートすればあら不思議。後はAIにお任せでミックス完了。
正直クオリティは微妙ですが、あくまでこのAI機能はアシスタントですからね。ヒントを得るにはちょうど良いかもしれません。
なお、Neutron 3 AdvancedはOzone 9と同じく、エフェクトを個別に立ち上げることが可能です。
iZotope Neutron 9 Advancedの購入はこちら
RXシリーズ

あらゆるノイズを綺麗に処理してくれるオーディオリペアツールです。
周囲の環境音やリップノイズ、ポップノイズの除去はもちろんのこと、レコーディング時の音割れや機材不具合によるホワイトノイズ・クリックノイズまでも綺麗に取り除いてくれる魔法使いのようなプラグインです。
現在ではあらゆる業界で標準ツールとされています。
音楽業界だけでなく、映画業界やテレビ業界、大学における様々な分野の研究現場などでも使用されていますので、その実力は折り紙付きです。
映画制作や番組制作、大学などでは最上級版のRX Advancedが使われておりますが、レコーディングスタジオではそのワンランク下のRX Standardを導入しているところも多いです。
在宅DTMerなら、そのさらに1つ下のランクであるRX Elementsでも十分に事足ります。
iZotope製品購入のすすめ! お得に手に入れる方法を理解しよう!
iZotope製品の唯一の難点は、価格が高いことだと思っています。
AIを搭載しているので当然と言えば当然ですし、iZotopeに限らず、プラグイン業界では良い効果を得られるものはやはりそこそこ高価な買い物になってしまう現実があります。
iZotopeはかなり良心的なメーカーで、頻繁にセールや有料プラグインの無償配布を実施してくれます。
無償配布されたプラグインを踏み台にして、上位版へのアップグレードやバンドルへのクロスグレードも可能です。
かく言う僕も、Ozone 9 Elementsの無償配布を踏み台にして、Ozone 9 AdvancedやRX 7 Standard、Neutron 3、Nectar 3などが詰め合わされたバンドルMusic Production Suite 3(通称MPS3)をセール価格で購入しました。
通常ならOzone 9 Elementsが13,600円、MPS3が104,900円なので計118,500円かかっているところですが、総額49,900円で入手できています。半額以下です。
iZotopeのセールは毎月手を替え品を替え開催されていて、様々なプラグインやバンドルが安く手に入るので、公式Twitterアカウントをフォローしてセール情報をチェックしておくのがお勧めです。
なお、iZotopeは日本公式Twitterの中の人が大変ユニークであることでも有名です。
広報担当の女性の方だったと記憶しておりますが、ユーザーたちの無茶な質問に丁寧に答えてくれたり、少々ふざけたフレンドリーシップにも全力でノッてくれる素晴らしいアカウントです。
気になった方はぜひチェックしてみてください!
Celemony
ピッチ補正ソフトMelodyneで有名なメーカーです。
かつてピッチ補正ソフトはAntares Audio Technologies社のAuto-Tuneが業界標準とされてきましたが、グラミー賞の技術部門でCelemony社が受賞してからMelodyneユーザーがどんどん増えてきた印象があります。
Melodyneはとても自然にピッチを補正してくれるうえに、CPU負荷もそこまで大きくないので、使い勝手がとにかく良いのが特徴です。
Melodyne 5 assistant

Melodyne 4からのメジャーアップデートも記憶に新しいですね。
Melodyne5です。
今回のアップデートで、さらに強力なピッチ補正ソフトへと進化を遂げました。
Melodyne 5は音程の検出に加え、歯擦音も同時に検出してくれるようになりました。4以前まではピッチ補正時に歯擦音の音程も同時に歪められるため音が濁りやすかったのですが、5からは歯擦音はピッチ補正の影響を受けなくなったので、さらに自然にピッチ補正を行うことができるようになりました。
また、Assistant以上であれば歯擦音のみのボリューム変更もできるので、ディエッサーとしても活用することができます。
本来ディエッサーは、指定した帯域だけを突いてくれるコンプレッサーです。
歯擦音がもっとも目立つ帯域を圧縮することで歯擦音を目立たなくしてくれるエフェクトですが、言ってもコンプレッサーなので、トラック全体がその圧縮の影響を受けてしまいます。
しかしこのMelodyne 5は、歯擦音部分に対してコンプレッサー的な圧縮ではなく、オートメーション的に音量を下げることで対処することができるので、トラックに対する影響はほとんどありません。これが本当に素晴らしい。
ブレス(歌う際の息継ぎ)も歯擦音と一緒に検出してくれるので、シンガーのブレスが耳にキツイ場合の対処も容易です。
本来ピッチ補正ソフトとしてメインで活用するピッチ・タイミング補正もすごく自然な仕上がりで、さらに音楽的なプラグインへと進化しました。ボーカルピッチ補正ソフトとしては完璧だと思っています。
なお、Melodyneは先にご紹介したiZotopeのMusic Production Suiteに一緒にバンドルされています。
バンドルされているのはMelodyne 4 essentialですが、それを踏み台にして5 assistantにアップグレードすることも可能です。
Celemony Melodyne 5 Assistantの購入はこちら
Essentialからのアップグレードはメーカー公式サイトから
Waves Audio
言わずと知れた大御所メーカーですね。DTM初心者の方でも一度は聞いたことがある名前ではないでしょうか。
Wavesは数年前まで、ありとあらゆるプラグインが音楽業界の標準ツールとして愛用されていました。現在は素晴らしいプラグインが他のメーカー各社からたくさん生まれているので、かつてほど目立たなくなってしまいましたが、導入しているプラグイン群をWaves製で統一している音楽スタジオはまだまだ多くあります。
Wavesは、プラグイン規格の一つであるVSTが誕生した当初に、たくさんのプラグインを開発していました。当時は画期的なシステムだっただけに、多くのスタジオがこぞって導入していたわけです。
しかし、VSTの誕生はアマチュアたちが独自に製作するフリープラグインの発達にも一役買っており、Wavesは顧客を獲得し続けるために、自社製品を破格の値段で投げ売りする必要性が出てきてしまったのです。
Waves Audioの公式サイトで実際にプラグインやバンドルの価格を見てみるとよくわかるのですが、とにかくめっちゃ安いです。プラグインの質が悪いわけでは決してないのですが、「え、この値段で買えちゃうの?」ってくらい安いです。
そこに加えて、頻繁にセールを開催してくれます。40%オフや50%オフ、まとめ買いでプラグインが1つ無料とかざらに見る印象です。クオリティも一定品質を保っていますし、初心者の方は比較的手を出しやすいのではないでしょうか。
Center

MS(ミドル・サイド)処理を簡単に行えるプラグイン、Centerです。
MS処理においてはこのプラグインが最強ではないかと思っています。
Waves CenterよりもGUIが見やすい、あるいは良い効果を発揮してくれるプラグインを僕は知りません。メーターがミドルとサイドに分かれていて、それぞれを上下させるだけで簡単にMS処理をすることができてしまいます。
作曲時にインストゥルメントを重ねていると、意識して作らなければ音はミドルに集中しがちです。
このプラグインがあれば、強すぎるミドルを下げてサイドを持ち上げることができるので、バランスの良いサウンドメイクが可能となります。
価格:定価は$149(約15,700円)のはずだが、70〜80%オフであることが多い。
最安値は$29.99(約3,150円)
巷で言われる『Waves Bundleを買っとけばOK』は少し危険
DTM初心者の方が追加プラグインを調べていると、必ず『WavesのHorizonを買っとけば間違いない!』とか『Gold Bundleがあればできないことはない!』といったような文言を目にすることかと思いますが、僕はそれは否定派です。
もちろん、良いプラグインなんです。Wavesはアナログ機材をモデリングしたプラグインが多く、アナログ特有の癖とか、特殊な倍音効果なども上手い具合に再現されていて本当に素晴らしい。それが楽曲に良い味付けをしてくれたりしますから。
しかし、機材を忠実再現するあまり、GUIもアナログさながらのツマミだけにしているものが多いのも確か。周波数や波形などをヴィジュアルで確認できるようなアナライザーがついていないので、ある程度プラグインの使い方が理解できてきた中級者以上向きのバンドルです。
初心者の方がいきなり手を出すと余計にミキシングがわからなくなるケースが多いので、『最初に買うべきプラグインではないよ』というのが僕の持論です。最初に買うべきはiZotopeのOzone 9 Advancedか、FabFilterのMastering Bundleだと僕は思います。
Wavesは先述のとおり、セールが常態化しています。いま買わなくても、ちゃんとずっと安いです。ミキシングに慣れてきてから、さらにワンランク上のクオリティを目指したいときに購入しましょう。
Wavesバンドルを買うならDiamond一択!
Wavesバンドルといえば、ものすごくお得で手を伸ばしやすいことでも有名です。そこで、最もオススメできるWavesバンドルはどれだろうかと色々見てみました。
結果、Diamondバンドルが最も素晴らしいという見解にたどり着きました。
Diamondバンドルなら、GoldバンドルではできないMS処理もできるし、Horizonバンドルにはなぜか含まれていないノイズ処理もできてしまいます。
プロのエンジニアたちが絶賛しているRunaissanceシリーズも網羅。先ほどご紹介したCenterも含まれているので、必要なものが綺麗に纏まっている印象です。
プロでも愛用者が多いVocal Riderが付属していないのが残念ですが、それは単体でセールを狙えばOK。
価格も非常にお手頃で、以前は1,100$ほどしていたのですが、今は414$ほどで買えてしまいます。セールを利用すればさらに低額へと化けますので、本当にお得です。
Wavesプラグインの情報は、日本の公式代理店であるメディアインテグレーションで集めることをお勧めします。
Waves特集を組んでくれているので、初心者の方はそこでテクニックを学ぶこともできますよ!
【終わりに】決して安くない買い物だからこそ、間違いのないものだけを揃えて欲しい
僕が楽曲製作時によく使う音源・プラグインをご紹介してきました。これらはハズレなしなので、胸を張ってお勧めすることができます。
DTMはとにかくお金がかかる活動です。決して安くはない買い物ですから、失敗はしたくないと考えるのが人というもの。
今回の記事がこれから大きな買い物をしようと考えているDTM初心者の方にとって、何かしらの道標となってくれていたら幸いです。
皆さんの買い物が納得のいくものになることを心からお祈りしています。
当サイトでは今後もDTMに関する様々な情報発信を続けて参りますので、また次回の記事も楽しみにしていただけると幸いです!
それでは今回はこの辺で!
本日ご紹介させていただいたメーカーの公式サイトリンク
・iZotope(日本公式サイト)
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