どうも、Rooveです!
前回はメジャー・ダイアトニックコードについて解説しました。今回は各コードの役割について説明していきます。
今回もわかりやすさを重視して、黒鍵を使用しないCメジャー・ダイアトニックコードで、基本であるトライアード(三和音)を使って解説していきます。
ここでお伝えする内容はメジャー・ダイアトニックコードであればキーを変えても適用できますので、ここでしっかり覚えておきましょう!
前回のおさらい! Cメジャー・ダイアトニックコードはこんな感じ!
コードの役割について解説する前に、軽く前回のおさらいをしておきます。
下の図をご覧ください。

前回の記事でもお見せした、Cメジャー・ダイアトニックコードの一覧です。
ダイアトニックコードは、一つのスケールの音のみを使って、ルート音から3度置きに、3つ(場合によっては4つ)の音を堆積して出来上がるものでした。3つの音を堆積してできた和音をトライアード(三和音)と呼びましたね。
また、スケールの一番最初にの音をルート音としたコードを基軸として、Ⅰ から順番にⅦまで番号が振られていました。Ⅰ、Ⅳ、Ⅴのコードがメジャーコード、Ⅱ、Ⅲ、Ⅵがマイナーコード、Ⅶがディミニッシュコードでした。
どうでしょう、思い出せましたか?
思い出せなかった方は、上記の内容の理解がとにかく大切になってくるので、前回の解説記事をもう一度ご覧ください! リンクを載せておきます!
思い出せた方は、さっそく解説に移っていきましょう!
コードの役割 - スリーコード(主要三和音)
コードの役割として、最も重要なのがこのスリーコード(主要三和音)です。メジャー・ダイアトニックコードにはコードが7つ含まれているわけですが、その中でも特に強い役割を持っているコードが3つあります。その3つとは、Ⅰ、Ⅳ、Ⅴのメジャーコードたちです。この3つのコードをスリーコード(主要三和音)と呼んでいます。
では、3つのメジャーコードたちはどんな役割を持っているのか?
実は、これら3つは他の4つのコードに比べて、はっきりと情景や雰囲気を伝えてくれるコードなのです。
・トニックコード
スリーコードの中でも特に安定した響きで、聴いていて安心感がある音。起承転結で例えるならば起や、結として使用することが多い。メジャー・ダイアトニックコードにおいては Ⅰ のコードがトニックに該当する。
・サブドミナントコード
スリーコードの中ではやや不安定で浮遊感のある響き。起承転結で例えるならば承。安定した日々が少し揺らぎ始めたような、落ち着きのない音。メジャー・ダイアトニックコードにおいてはⅣのコードがサブドミナントに該当する。
・ドミナントコード
スリーコードの中では特に強い不安感のある響き。起承転結で例えるならば転。サブドミナントコードよりも不安定な和音とされる。メジャー・ダイアトニックコードにおいてはⅤのコードがドミナントに該当する。
これらがスリーコードと呼ばれるものと、その役割です。ただ、上記の各コードの印象はあくまで一般的にそう感じる人が多いとされているだけで、実際に鳴らしてみても全然イメージできないと言う方もいらっしゃると思います。
ひとまず、メジャー・ダイアトニックコードにおけるスリーコードは、すべてメジャーコードでありながら役割が違っていて、楽曲中でもよく使われる機能なのでスリーコード(主要三和音)と呼ばれているのだと覚えておいてください。
スリーコードの代用として使うコードがある - 代理コード(副三和音)
メジャー・ダイアトニックコードにおいて、Ⅰ、Ⅳ、Ⅴ以外の各コードはスリーコードの代用として使うことができます。それらがどうのような役割で使うことができるのかをご紹介しましょう。
Ⅱ :サブドミナントの代理
Ⅲ :トニックの代理
Ⅵ :トニックの代理(ときにはサブドミナントの代理として使用)
Ⅶ:ドミナントの代理
先ほどのスリーコードとまとめて並べてみるとこんな感じです。

では、なぜ代理コードはスリーコードの代理として使用できるのでしょうか?
それは、コードの構成音が似ているからです。
例えば、トニックコードについて見てみます。
Cメジャー・ダイアトニックコードにおけるトニックコードは Ⅰ のCメジャーコードで、その構成音はC(ド)、E(ミ)、G(ソ)です。
トニックの代理となるのはⅢとⅥのコードでしたね。それぞれの構成音を見てみると、EマイナーコードであるⅢはE(ミ)、G(ソ)、B(シ)であり、AマイナーコードであるⅥはA(ラ)、C(ド)、E(ミ)となります。
いかがでしょう、代理コードたちの構成音は、スリーコードの構成音ととても似ていることに気がつきませんか?

つまり、代理コードはコードの構成上、スリーコードと響きが似ているため代わりに使用することができるわけです。
少し特殊なのはドミナントコードの代理コードです。Ⅴのコードと構成音が似ているのはⅢとⅦのコードですがⅢはドミナントの代理としては使いません。
ドミナントコードは響きとしては不安定な響きであると説明しましたね。メジャー・ダイアトニックコードにおいて不安定な響きがするのは、何と言ってもトライトーンを有するⅦのコードです。ですが、Ⅲのコードを聴いてみても、あまり不安定な印象は感じません。どうしてもトニックと同様の安定感の印象が強いので、Ⅲのコードはドミナントの代理としては使わないのです。
今回はトライアード(三和音)なのであまりわかりにくいかもしれませんが、セブンスコード(四和音)になるとⅤのコードにもトライトーンが含まれるようになります。Ⅴの代理がⅦだけであるのはこれも大きな理由の一つです。
今回はメジャー・ダイアトニックコードにおける各コードの機能について解説いたしました。コードの役割がわかると、のちのコード進行の学習がわかりやすくなりますので、ぜひここで覚えてしまいましょう!
今回学んだスリーコードと代理コードはコード進行を考える上で必ず必要になる知識です。わからなくなったらこの記事に一度立ち返って、何度も復習しながら覚えていきましょうね!
それでは、今回の解説はこの辺で!
また次回の解説をお楽しみに!
わかりやすい音楽理論解説!
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