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TAKESY
Lofi / Chill Beatmaker
日本のLofi / Chill レーベルJapanolofi Recordsのスタッフ。
海外レーベルから楽曲リリース経験あり。

◆Release Label◆
Etymology Records
Chill Moon Music
Tsunami Sounds
Lo-fi Clouds
Calm Waves Records
Wavee Sound
Japanolofi Records
TAKESY’s Selection Playlists

2023年に自分がリリースしたLofi/Chillビートのお気に入りTop5を振り返る

早いもので、今年も11月末を迎え、残すところあと1ヶ月となりました。

1年間を振り返るには少々早いかなと思いつつ、自分の仕事的に毎年12月は余裕がないのと、実は年内の僕個人のリリース予定はすべて終えてしまったので(飛び入りで入る可能性はあるけど)、こういう記事をしたためている次第です。

さて、2023年は21曲のLofiビート作品をリリースしました。

11ヶ月間で21曲のリリースというのが、一般的に多いと捉えられるか少ないと捉えられるかはわかりませんが、一般企業に勤めるサラリーマンが、生まれて間もない子供の育児にも奮闘しながらリリースを重ねたということを考慮すると、割と多い方なのではないでしょうか。

よく頑張ったなぁと褒めたい気持ちもありつつ、色々と無理もしちゃったなぁと反省する部分もあります。

今回は、この2023年リリースの21曲のなかから、特にお気に入りのTop5を紹介しながら、制作当時を振り返っていこうかなと思っています。

目次

5位 Nightlife

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各種サブスク配信サービス未加入の方は、SoundCloudより無料で聴いていただけます!

兼ねてよりずっと目標にしていた、Chill Moon MusicのフラッグシップコンピMoontapeシリーズに初めて入れてもらえた作品。

このレーベルはとにかくダスティなブーンバップが好まれる印象です。

なかでもMoontapeシリーズは、煙たさと温かさがうまーくブレンドされたBoom Bapであることと、ループミュージック特有の淡々とした単調さと、それでありながら聴く人を飽きさせない小気味の効いた演出が両立できなければ採用されないものと思っています。

また、SP-404 MKⅡのようなサンプリング専門のハードウェア特有の味、みたいなものも目立つレーベルである印象がありますが、そういった機材を持っていない僕は、パソコン一つでなんとかそれを再現するのに四苦八苦していた記憶があります。

結果として、自分でもなかなかお気に入りの出来栄えになってくれたので、すごく得るものが多かった制作でした。

4位 Moon Street

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個人的に上手く作れました部門においてはめっちゃ上位。

Jazzyでかっこいいブーンバップを作りたい。いままでの自分にはないようなアダルトな作品にしてみたい。そんな想いで制作に臨んだ結果、すごく気持ち良いところで落ち着いてくれました。

実は、曲中に音が不協和してる箇所がいっぱいあります。いっぱいあるんですが、コンプやらテープシミュやらで歪めに歪めて誤魔化してみたところ、なんかいい感じになったのでそのまま採用することに。

僕の作品はメジャー調の曲が多いので、こういうマイナー全開な曲はまた作ってみたいです。

 

3位 Full Moon At Daybreak

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こちらの曲はSoundCloud上での投稿はありません…申し訳ないです!

さて、比較的直近の楽曲です。上手く作れました部門においては僕の中では今年のトップかも。

リリースしてくれたEtymology Recordsは、以前からすごくすごく大好きで。僕のLofiビートメイカーとしてのキャリア開始当初からお世話になっているレーベルです。

しかし、このレーベルからリリースしているソロ名義の曲は、最後まで納得しきれていない状態のまま提出してみたところ、奇跡的に採用されたものばかりで。(2022年にリリースしたKOHEIさんとのコラボ曲Dear Moonlightは、ほとんどKOHEIさんが最後の仕上げをしてくださったので、もちろん素晴らしく整っているのだけれど…)

せっかく大好きなレーベルなのに、不完全燃焼な状態が続いていたので、ある程度スキルアップした今の状態で、最後まで妥協なしにこだわり抜いて提出したのがこの楽曲でした。コードリフの間から、メロディのタイミングや掛け合い、全体的な空間の使い方まで含めてすべて、かなり時間をかけて調整していた記憶があります。

僕にとってビートメイクは、なんとなしに作っていくうちに、「いつの間にかイケてる感じになってるやったー!」ってな感じで出来上がることが多かったなかで、ちゃんと狙って納得いく形を作り上げることができたというこの経験は、今年最大の成果かもしれません。

2位 Golden Kiwi Flamingo

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魔改造部門なら圧倒的にNo.1。笑

僕のホームであるJapanolofi RecordsのオーナーThirsty Girlさん(以下、サスガさん)との共作です。

このGolden Kiwi Flamingo(以下GKF)は、元々弊レーベルのデザイナーであるユウスケさんのアートワークから着想を得て名付けたものです。そう、実はこれ、絵が先に出来上がっているんです。

いつしかこの素晴らしいアートワークに見合うような楽曲を作ろう、みたいな話は出ていたのですが、みんな多忙でなかなか着手できませんでした。

そんな状況から動き出したのは、記憶する限り、Tokyo Chill Girlのコンピリリースの時に無茶して僕が楽曲を作ったことを不憫に思ったサスガさんが、コラボって形で手伝うからお前のサブミッションスケジュールちゃんと埋めに行こうって気をつかってくださったことがきっかけだったと思います。

というのも、Tokyo Chill Girlに採用される予定の曲は、当初はYotsugiさんと共作のDrunken Jazzだったのですが、訳あって採用できなくなってしまったのです。実はTokyo Chill Girlに収録された僕のGin and Tonicは、締め切り1週間切ったくらいの時に急遽、慌てて作った楽曲でした。

僕としてはサスガさんとコラボできるならなんでもよかったので、意気揚々と、オールドスクールな雰囲気漂う、メジャースケールの明るめな曲調のブーンバップをスケッチして彼に投げたわけです。

完成品を聴いて驚いたのは言うまでもないでしょう。僕が投げたスケッチはまったくもって様変わりしていて、現在リリースしているあの形で返ってきたわけですから。笑

何をどう分解してアレンジしたらああなるのか、みたいな詳細はもうどうでも良くなってしまって、次には僕は「これで行きましょう」と答えていました。

いやだってさぁ、かっこいいよGKF。これが好きじゃないなんて嘘だぜ。

1位 Blue Moon

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これも、兼ねてより目標にしていた、Chill Moon Musicでソロ名義でシングルリリースっていうマイルストーンを達成した楽曲です。

これは先に挙げたFull Moon At Daybreakとは180度真逆で、よくわからんまま組んでいったらめっちゃ気持ち良い感じになっていったタイプの一番お気に入りです。

作りながら、段々と形になっていく様を間近で見ながら、「あぁ、これめちゃくちゃ好きな曲だ…」と我ながら気持ち良くなっていった感覚は忘れもしません。

よく、周囲のビートメイカーさんたちの間で「音楽の女神が微笑んでくれた瞬間」みたいな話題が挙がるのですが、もしかすると、僕にとってはこの曲の時が一番その感覚が色濃かったかもしれません。

この曲、特にドラムビートのヨレ感が気に入ってます。完全にグリッドから外れる、やや変則的とも取れる間でハットやキックは入れていて、しかし、スネアはしっかりリズムキープしているので、他のリズムが大遊びしていても成立してしまう面白さがあります。

この手のリズムは、ビートパターンを組むこと自体はそんなに難解ではないんです。問題となるのは、そういうリズムとマッチするコードリフを組めるか否か。よれたリズムに、ウワモノがマッチしない、みたいな現象は本当によく起きます。

大遊びしたヨレヨレビートにきちんと寄り添えるような、心地よくレイドバックしたコードリフやメロディが必要になる。僕もずっとそこに悩んでいたわけですが、この曲は奇跡的に、すべてが噛み合ってくれたんです。もうこのクオリティの心地よいループミュージック、作れないんじゃないかとさえ思っています。

よくよく聴くと、ミックスはもっと詰めれたんじゃないかなぁというところが残念ではありますが、それを補って余りあるくらい、気に入っています。

世界的に人気のスペイン人ビートメイカーKiabitsが日本に遊びに来た時に、彼と、その友人のAlexを車に乗せて京都をドライブしたのですが、その際にたまたま、この曲が流れました。

すると、Kiaが堪らずに唸りながら、自然と体を揺らしてくれたのを見て、「あぁ、なんかめっちゃ嬉しい…」と感じたのを覚えています。自分の曲だと明かしていないだけに、忖度なしに良いビートだと思ってくれていることが実感できたからです。

Chill Moonには最近あまりデモを送れていないのですが、余裕ができたらぜひまた送りたいと思っています。

 

終わりに:現在アルバム鋭意制作中!

今年のリリースを振り返ると、めちゃくちゃいろんな思い出が蘇ります。

個人的には、結構無理してリリースを詰めていた記憶があります。

無理くりリリースを詰める、というのは、積極的に活動する姿を周囲に見せれる、という点ではプラスなのですが、やはり、1曲1曲のクオリティを維持するのは難しいなと感じています。今年はそれを学ぶ年だったのだと自分の中では納得しています。

リリースする全ての楽曲を、最高クオリティに持っていく。とにかくそれを意識して、スピード感は多少度外視して取り組んでも良いのかなと思っています。

さて、そんな私、現在アルバムを制作中です!

コンセプチュアルな作品になることを意識しつつ、1曲1曲がシングルリリースに足るクオリティとなるように、めちゃくちゃ時間をかけて取り組んでいます。年内の完成を目標に頑張っていましたが、若干来年まで差し掛かりそうです。

でも、それでも良いと思っています。やっぱりアーティストとして、アルバムは一つは作っておきたいものです。

せっかく作るのだから、最後までこだわって仕上げようと思っています。

 

さて、今回はこの辺で!

また次回の更新でお会いしましょう!

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