ビートメイカーの仲間が増えてきて、ネット上でのお付き合いが増えたり、実際にお会いして音楽について語り合ったりする機会が増えてきました。
ビートメイカーたちとお話ししていると、それぞれの制作に関する話題は必ずと言っていいほど浮上します。皆さん周囲の仲間の楽曲はチェックしていますから、自分以外の人がどのような方法で制作しているかは気になるわけです。
プラグイン関連の話になることも少なくありません。
その度に、「そういえば自分はミックス・マスタリング時にどんなプラグインを使ってたかな…」とすぐに思い出せないことが多いので(お酒も入っているし)、備忘録的に記事にまとめようかなと思いました。
僕のミックスはプロレベルでも何でもないです。ただ、そんな僕にもちょっとしたこだわりみたいなものはあって、僕はミックス・マスタリング時には、今からご紹介するプラグイン『だけ』を使っています。
プラグインを買いまくっていた時期も過去にはありましたが、今なお使い続けているプラグインはいまからご紹介するものたちだけ。言わば、最後まで残った僕の精鋭たちです。
膨大なプラグイン群のなかから、何を買おうか迷っている方々のご参考になれば幸いです。
・Lofi/Chillビートメイカーが使用しているプラグインが知りたい。
・プラグインを買っては使わなくなるクセを直したい。
・どのプラグインがあればLofiジャンルに挑戦できるか知りたい。
・海外レーベルからリリース歴のあるLofi/Chillビートメイカー
・大量のプラグインを購入しては肥やしにしてきた経験がある
Ableton Live純正プラグイン
EQ Eight
メインEQはこれです。バンバン使う。
プラグインもバージョンアップデートやメジャーアップデートを繰り返します。過去のプロジェクトと直近のプロジェクトでメインEQとするべきものが変わってしまうと、少なからず弊害もあるものです。
例えば、PCを買い変えたついでに、プラグインを整理した後とか。
過去のプロジェクトを立ち上げても、当時使っていたプラグインを整理してアンインストールしてしまった状態だと、プラグイン未インストールとしてロードエラーが起きて、当時のサウンドを再現できなくなってしまいます。そういうのなんか嫌で。
なので、よく使うツールほど、DAW純正のものをメインとしようと決めています。
個人的にこのEQが好きなのは、挿すだけでもちょっと音がならされる感覚があるところです。その質感が欲しいがために、特に帯域をいじりたいわけではないけどマスターに挿してみるときもあります。
あと、あんま使わないけどオーバーサンプリング機能付き。オーバーサンプリングに変更するだけでも質感はちょっと変わるので、色々と面白いEQです。大好き。
Auto Filter
曲中で展開をつけたい時には必ずこのフィルターを使います。オートメーションを活用し、曲中でリスナーに対して仕掛けたい瞬間のみオンにしてFrequencyを動かすような使い方です。フィルターに求める仕事を十分にこなしてくれる代物。
ただ残念な点もあって、ハイカットとローカットを同時に行いたい場合はAuto Filterを2つインサートする必要があります。ちょっと不器用さん。ハイカットかローカットか、そのどちらか仕事しかしてくれません。
だったらさっきのEQ Eight一つで、ハイカットとローカットを両方ポイント設置してやればいいじゃんって話になってきそうですが、僕はこのAuto Filterのカーブが割と好きで、いつもフィルターとしてのお仕事はこの子に任せてしまいます。
Utility
Ableton Live純正プラグインのなかでも随一の便利屋さん。その名の通りユーティリティプラグインです。
これ一つでできることがとにかく多彩で、音像に変化を与えたいときの最初の選択肢です。
具体的には以下のようなことができます。
・左右逆位相化
・ワイド感の調整
・インサートしているトラックのモノラル化
・インサートしているトラックのベース帯域のみモノラル化(500Hzまで)
・ボリューム調整
・パンニング調整
特に、ワイド感調整、モノラル化、ベースモノ化、ボリューム調整、パンニング調整は多用します。これらがこの一つのプラグインだけでできてしまうことの素晴らしさ。このプラグインの存在だけでもAbleton Liveには大きな価値があると思っています。
また、これもインサートするだけで表情が変わります。ステレオ感が生じる気がする。
ワイド調整は注意が必要で、やりすぎると音の重心が左右にずれることがあります。でもそれもパンニングで微調整できてしまうので、本当に優れた逸品だと感じています。
Compressor
サイドチェインでダッキング効果を得たい時には間違いなくこれを使います。
コンプとしての仕事をしっかりこなしてくれる素晴らしいプラグイン。信頼度100%です。
ただ、ダッキング以外の目的のコンプとしてはこちらは使いません。あくまでこちらはダッキング用途のみです。
Cymatics
Origin
音の角を取りたい時、僕がまず最初に試すのはこのテープシミュレーターです。
Resample Freqを下げると音の高域が潰れていき、音像が丸くなっていきます。そこにテープノイズを乗せたり、テープ特有の揺らぎを与えたり、サチュレーションをかけたりできるプラグインです。
インサートした際のデフォルト値ではローカットが入っているので分かりやすく音が軽くなりますが、ローカットはボタン一つでオフにできます。僕は基本ここはオフです。
耳に痛い音の頭を叩き、テープの揺らぎと倍音を加えてうまーい具合に馴染ませます。ノイズは特別な狙いがない限りはオフにしています。
この後ろにEQを挿して、潰されすぎたハイをシェルビングブーストしたり、後ほど紹介するPlugin AllianceのBlack Box HG-2でAir感を足したりします。
何よりも驚くべきは、これだけの機能が備わっていながら、完全無料のフリープラグインであることです。みんな確実に貰っておくべき。
FabFilter
Pro-G2
ゲートプラグインは、FabfilterのPro-G2を使っています。手持ちのゲートのなかではこれが一番使いやすく、不自由も一切ないので、今後もこれを使い続けると思います。
スネアの質感を作るのに、リリース音が邪魔くさくなる時があるので、そのときはこれで不要なリリースをしっかり切っています。
リリースは切りすぎると音が不自然になるので注意が必要。ミックスで使うというより、サウンドメイクで使うイメージです。
iZotope
Neoverb
Lofi / Chillにおけるミックスでは、リバーブはこれしか使っていません。
そしてもっと言うと、僕はこのリバーブはインサートでしか使っていません。久しくセンドリターンはやってない。
ミックスにおける空間のデザインにおいて、このジャンルにおいては音の前後感は非常に大切だと思っています。Neoverbは臭みのない綺麗なデジタルリバーブなので、奥に追いやる仕事をするにあたっては本当に優秀です。
これがボーカル処理だったら話は別です。SoundtoysのLittle Plateとかも合わせつつ、センドリターンも活用するでしょう。
さて、Neoverbはリフレクション、プレート、ホールの3種を混ぜ合わせて使うリバーブです。プレートはルームとチャンバー、ホールはラージチャンバーに切り替え可能。この3種の味付けを混ぜながら、ドライウェット値を調整してリバーブ感を設定する仕組み。
また、Neoverb内でリバーブ単体にEQ効果を与えることも可能で、残響音のローミッドが重たいと感じるときは300〜700Hzくらいをカットしたりする。
なお、AIによるマスキング検知機能がありますが、僕は使ったことはありません。
Leapwing Audio
RootOne
僕が絶対的な信頼を置いているメーカー、Leapwing Audio。そのラインナップから特に使用頻度が高いのがこのRootOneです。
いわゆる『サブハーモニックシンセサイザー』みたいなもので、原音から忠実に位相を特定して、低域を、その位相にぴったり合わせるような形でブーストしてくれるプラグインです。マジで謎技術。素晴らしい。
僕のプロジェクトのベースやキックには、必ずと言っていいほどこいつは挿さってます。どちらかにだけ挿さっていることもあるし、どちらにも挿さっていることもある。ローエンド強化における僕の相棒です。
StageOne 2
失礼、唯一これだけ、持ってません。めっちゃ欲しいプラグインです。笑
いわゆるステレオイメージャーの類のプラグインです。イメージャーはAbleton Live純正のUtilityでも行えるのですが、こちらはより帯域を細かく指定できるのと、やはり変態技術で有名なLeapwing Audioですから、きっと綺麗に音像を広げてくれるに違いないという期待があります。
あと、調べていると、モノ音源もワイドに広げる能力を持ってるみたいですね。もうすごい。笑
ブラックフライデーで半額になれば、すぐにでも買う予定でおります。楽しみだ。
Native Instruments
Replika
Native Instrumentsといえば、びっくり箱バンドルKompleteシリーズが有名ですね。
こちらはKompleteシリーズに含まれているディレイプラグイン、Replikaです。
個人的にはディレイが欲しい時の最初の選択肢がこれです。アナログ臭さがなく、綺麗なディレイを施してくれます。以前はValhalla Delayとかよく使ってたんですが、あれは結構脂っこいディレイなので(個人の感想です。笑)、空間のデザインに適しているのはこちらかなと思っています。
特に、ピンポンディレイを付与したいときとかは、設定しやすいのでこれをチョイスしちゃいます。ディレイ部分のみのローカット、ハイカット、エフェクト付加も可能なので、結構融通が効きます。
Replika XT
位置付けとしては、Replikaの上位版。ディレイ時の左右の音像をより細かくいじれるってのがウリなのですが、このディレイの良さはそこではありません。
ディレイの音像をそこまで作り込むことが僕はあまりないので、ただディレイが欲しいならこれじゃなくて良いと思っています。
こいつの真価はそこではなくて、『Diffusionモード』です。
どんなモードかって、もうほぼリバーブ。
リバーブと勘違いするくらい、ディレイ効果が細かく、周囲を覆うように生まれるモードがこのDiffusionモードです。
それならリバーブ使えば良くない?って話になるかと思いきや、そういうわけでもない。こいつにしか出せない質感があるんです。替えがききません。
リバーブの手前にこいつを挿して独特の響きを与えつつ、その後でリバーブで背景に音を配置したりすると、空間の広さを演出することができます。
oeksound
Soothe2
音を奥に引っ込めたいときの有力な手段。完全自動で共振をリダクションするプラグイン、Soothe 2。
主張が激しい楽器があったとき、EQで上手いことハマらないなら、次にこれを試します。これは厳密にはEQではなく、倍音に作用するものですが、しっかり主張を抑えることができます。
Ableton Liveで使用する場合、ドライウェット値を簡単に調整できる点も重宝します。Soothe2の感度を下げるのと、感度はそのままにドライウェット値のみを変えるのとでは、得られるニュアンスは違うのです。(どっちが優れていると言うことではありません。どちらもケースバイケースで欲しい時がある)
Plugin Alliance
Black Box Analog Design HG-2
ついつい買ってしまうけど、慣れてくるとほとんど使わなくなってしまうプラグイン群で有名なPlugin Alliance。僕も無駄な買い物をたくさんしてきました。笑
ここではその中でも、個人的に特に重宝しているものだけをご紹介いたします。
まずはこちら、Black Box Analog Design HG-2です。
サチュレーターとして非常に良い仕事をしてくれると思っています。倍音を綺麗に付与してくれる。
低域のみ、全体的にフラット、高域のみの3パターンで倍音付加できるのが個人的に好きです。例えば、低域のみにすれば重心は下がるし、高域のみにすれば重心は上がります。この重心の操作ってのがミックスをする上で非常に重要で、そこをデザインできるこのサチュレーターは僕の中で心強い味方です。
あと、Air感を付与できるのも素晴らしい。音を上の方ですわぁぁぁってさせたい時に使う。すわぁぁぁって。⇦
ガツっと使う時もあれば、2〜3パーくらいの少ないドライウエット値で使うこともあります。
あぁ、そうそう。Plugin Allianceで買い物するときは、29ドル以外では買ってはいけませんよ?
セール頻発しますので、その時に買ってください。定価とか、半額とかはまだまだ勿体無い。問答無用で29ドル購入。
SPL Transient Designer Plus
トランジェントシェイパーは基本これ使ってます。
と言いつつ、そんなに性能が良いトランジェントシェイパーではないです。音がプツプツいうことも多いし。現在乗り換え検討中ですが、手持ちのなかでは一番使いやすいのでひとまずこれ使ってます。
サンプルをメインで使うLofi音楽だと、トランジェントを際立たせる方向で使うことは稀で、叩く方向に使うことがほとんどです。アタックをしっかり潰してくれるから好き。
Maag EQ4
Airバンドで有名なEQですね。Maag EQ4。
これは使用頻度はそこまで多くありません。これも挿すだけで音像がやや変わるので、Airバンドによる40kHzのブーストがよっぽど欲しいとき意外には使いません。それくらいに音像が変わってしまうと個人的には思っています。
が、この質感が欲しいときもゼロではないのも確かです。29ドルだったら買っとこうかなというくらいの認識でOK。
Pulsar
Massive
Massive Passiveのモデリングプラグインです。いろんなメーカーがこの素晴らしいアナログEQのモデリングを発売していますが、個人的にはPulsar製が一番好きです。マスタリング時に使用します。
用途も基本限られていて、Band 4(3kHz以上をシェルビング)を2〜3dBブーストするのみです。ローの主張が激しい時にそこを少し下げたりすることもまれにありますが、メインは高域のブースト。
Massive Passiveにしか出せない空気感というのが、やはりあります。これはLofiジャンルにすごくマッチする空気感だと思っています。
なお、このプラグインをトラック単体で使うことはまずありません。やるとしてもウワモノのバストラックくらい。それも稀です。マスターに一つだけ使うのが僕の中の定石になっています。
Softube
Tape
Softubeがリリースしているテープシミュレータープラグイン、その名も『Tape』。
シンプルに名前がわかりやすいのと、GUIが大好きです。テープが回っている様子もリアルでずっと見てられる。
機能面というか、音像への効果も僕はすごく好きで、TYPEはA、B、Cと3種類用意されており、それぞれ効果が違います。
Aは全体的に音が前に出て、高域がやや強調されるキャラクター。Bはその逆で、低域が強調されるキャラクター。Cはそのちょうど中間みたいな感じ。Cが一番どっちつかずで使いません。
Bはベースやキックのトラック、あるいはバスに使って、Aはマスターエフェクトとして使うことが多いです。
Amount値はドライウェットを調節するものです。大きければ大きいほど効果は強くなります。Tape Speedは、数値が低いほどローカットが和らぐ仕組みです。ここの数値が高いとローがしっかり削られるので注意。
見た目、効果、ネーミングどれをとっても、個人的には100点満点なプラグインです。
sonible
smart:comp 2
Ableton Live純正コンプとは違い、smart:comp 2は一般的なコンプとしての用途で使用しています。
コンプの解説は巷でたくさん耳にしますが、僕にとってコンプは『音を奥に追いやるもの』です。ダイナミクスを潰すということは抑揚を殺すものであり、それは音が引っ込むことに直結します。
コンプでは音量は揃いません。揃うのはあくまでダイナミクス。似ているようで違うので要注意です。
あと、このコンプでサイドチェインを適用すると、なんとダイナミックEQ的にコンプを使うことができます。特定の帯域のみをコンプレッションするようなバンドがいくつも備わっており、それらがオートでコンプ処理してくれるわけです。ほんと優れもの。
smart:limit
マスタリング時の最終段は必ずこれ。シンプルにGUIが見やすくて好きなのと、LUFS値を測定してくれる機能も備わっているので重宝しています。
アタックとリリースを設定できるのですが、リリース値は基本AUTO。リミッターのアタックとリリースの設定って難しいんですよね。考える工程は増やしたくないので、少なくともリリース値はもうsonible先生のAIにお任せしています。
なお、各ジャンルごとにプリセットが用意されていて、AIに楽曲を読み込ませれば、そのジャンルに適したマスター処理を施してくれる機能も備わっています。僕はその機能はたまーに使う程度で、シンプルなラウドネス管理ができるリミッターとして使うことが多いです。
Tone Projects
Unisum
僕のなかでマスタリングコンプはこれ一択です。
偉そうに言いましたが実はマスタリングとしてのコンプの使い方はあんまりよくわかっていません。が、わからないなりに以下のような使い方をしています。
左上から音質の設定を変更可能。マスタリングなので最高音質にしています。マシンパワーはアホほど食います。
リリース値は柔軟に変更してください。この時点では、アタックを最速にしておくことが重要です。
瞬間リダクション量が-1dbにギリギリ到達するくらいまでを目指してレシオを上げていきます。ほぼドラムの鳴りを叩いているはずです。ドラムが鳴った瞬間からリダクションが始まって、リリース値で設定した分だけ楽曲全体を馴染ませているようなイメージ。まずはこれで楽曲全体のまとまりを確保します。
アタック最速なので、このままだとドラムは死んでる状態です。これではビート作品として価値のないものになってしまいます。アタック値を和らげていくことでドラムが徐々に息を吹き返していきますので、楽曲全体の鳴り感を損なわず、かつドラムが楽しそうに鳴っているポイントを模索していきます。
概ね上記のような使い方をしています。
倍音量とか、フィルターの設定とかができるようなんですが、正直その辺の使い方がまったくわかっていないので手を出していません。気分でプリセットを変えて、上記のような設定方法で使ってみたりしています。
基本ミックスの時点で自分の好きな鳴り感を作っているので、プリセットを使わずにドライなマスタリングコンプとして使うことも多いです。
Waves
Doubler
なくても困らないけど、あると便利系プラグインメーカーの筆頭がWavesではないでしょうか。
Wavesもたくさんのプラグインをリリースしていますが、僕が使っているのはこの一つだけです。ダブラー。
なんかわかりませんが、ダブリングさせたいときはこれを使ってしまいます。めちゃくちゃ音が綺麗なわけでもないし、他を探せば高性能なダブラープラグインはたくさんあると思うんですが、不思議ですね、こればかりはなぜだか替えがききません。
Wavesfactory
Cassette Transport
テープストップを再現するプラグインです。テープストップ大好きマンとしてはこれは外せない。
このプラグインは、すごく自然な音像でテープストップをデザインしてくれます。カセットのスイッチ音や、テープが回るリールの音の付加も自由自在。スイッチ音やリール音は不要ならば消せるので、単純にテープストップ効果だけを得ることも可能です。
完全無料のフリープラグインであることも高評価。有料の上位版も存在していますが、上位版にするメリットはイマイチ感じられません。無料で十分すぎる。
XLN Audio
RC-20
Lofiにおけるド定番プラグイン。最初のうちはこれがあれば困ることはないでしょう。Lofiの制作に慣れてきた今でもまだまだ現役。
味付けやフィルター機能に少々クセがあります。その独特のクセのせいで、すべての楽曲にこのプラグインがマッチするということはないのですが、個人的には、ノイズの種類がとにかく豊富である点はすごく気に入っています。
オートメーションでプラグインのオン・オフを操作しながら、ここぞと言うところでしっかりノイズを鳴らすのが好きです。
【終わりに】必要なプラグインはほんの一握りで良い
ここまで、僕のお気に入りのプラグインをひたすらご紹介してきました。
最後にお伝えしたいのは、まさに、そんなにたくさんプラグインいらないよってことです。
特にLofiジャンルにおいては、市販のサンプルフレーズを使うことも多いです。市販のサンプルはすでにエンジニアリングが施されているケースがほとんどなので、そこに対してさらにエフェクトを積みすぎると過剰になります。必要最低限のプラグインだけで十分なジャンルなのです。
上手くいかないことをプラグインのせいにしたくなってしまうし、新しいプラグインを買ったときは自分がさらに上のステップに進めるような不思議な気持ちになるものです。僕もそうでした。
プラグインを買い続ける生活からなかなか抜け出せなかったのですが、そんな僕がプラグインを買わずに済むようになったのは、海外レーベルからのリリースが決まった瞬間からです。それ以降、今に至るまで、ただの一つもプラグインを買っていません。
僕はプラグインをメーカーで選んでいるところがあるので、最近、2つほど欲しいプラグインが久しぶりに登場しましたが、それもブラックフライデー等で安くなるまでは買うことはしないでしょう。
手持ちの道具は十分に優秀です。それだけでも、ちゃんと海外レーベルからリリースはできます。ご安心ください。
お金は可能なら大切に使いたいものですから、プラグイン購入地獄に入り込んでおられる方はぜひ、手持ちの道具を見つめ直してみてください。僕は上記のプラグインだけを使って、レーベルリリースまで漕ぎ着けています。
この記事が、プラグイン購入依存症の方の心に留まることを願いつつ。また、初心者の皆さんが膨大なプラグインの海の中で購入すべきものに迷うことがなくなるよう祈っております。
それでは、今回はこの辺で!
また次回の更新でお会いしましょう!