DTMを始める方のほとんどが作曲に挑戦していることと思いますが、中には思うように作曲スキルが上がらず、もどかしさを覚える方も多いのではないでしょうか。
思い返せば、自分もそうだったような。笑
最近は作曲よりもミキシングやボーカルエディットをメインで取り組むようになりましたが、以前は作曲をメインに活動していた時期もありました。その当時はまさしく、皆さんと同じような悩みを抱えていたものです。
実は先日、Twitterで懇意にさせていただいている方から、作曲アレンジの手法をどのように身につけたのかを解説した記事を書いて欲しいとご要望をいただきました。
そのツイートを載せれれば良いのですが、その方は鍵アカで掲載が叶わなかったので、そういうやりとりがあったということのお伝えだけに留めます。
※なんとご本人様から、ツイートをスクリーンショットして掲載しても良いとのお声掛けをいただきました!
DTMノウハウやプラグインについてお話しできる友人がすごく少ないので、こういうやりとりができる方がいらっしゃるというの個人的にすごく助かっています。
さて、ここ最近の僕はめっきり作曲活動は減っていて、作曲やアレンジのテクニックトークを弄したシーンなんて直近であったかなと不思議に思ったものですが、この方は僕のYouTubeチャンネルに上がっている楽曲を聴いてくださっていたようでした。
わざわざこのようなオファーを直接いただけたのは、個人的にすごく嬉しかったわけです。
改めて、自分の過去の楽曲を聴き返してみました。以下、掲載いたします。
すべて1年以上前の作品で、作曲の仕事を稀にいただくようになった頃のものです。名義も以前のままですし。
当時は今と違い、ミキシングエンジニアの活動はしていなかったので、改めて聴いてみると酷いミックスだなぁと恥ずかしい思いです。ただ、楽曲構成は初心者から脱出したレベルにはなっていたのではないかと思います。
そして、つい先月に何となくiPhoneのGarageBandで作ったデモがこちらです。
あーやっぱり作曲って楽しいなーなんて思ったりしてましたが、10分かそこらでこれくらいのデモが作れる程度の能力はまだ持ち合わせているようです。ほっと一安心。笑
というわけで今回は、DTM初心者向けに、作曲スキルを上達させる方法をご紹介していきます。
今回ご紹介するのは、僕が過去に実践してきて、そして今も継続しているものだけに絞っています。
少なくとも上にあるような楽曲たちが作れるようにはなれるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
・DTM初心者
・作曲初心者
・作曲が思い通りにいかない
・特定のジャンルしか作れない
・ラジオ番組に楽曲提供経験あり
・セルフプロデュースで楽曲制作経験あり
・皆さんと同じように思い通りにいかない時期を経験済
作曲スキルを身につけるための原則
仰々しい見出しにしていますが、お伝えする内容は至ってシンプルです。
作曲が上手くいかない原因は何かと問われたら、僕は迷わず「知識と経験が不足しているから」と答えます。
これは作曲に限らず、あらゆることに共通して言えることです。上手くなろうと思ったら、勉強と練習を繰り返す。インプットとアウトプットをとにかく繰り返していきます。
「フィーリングだけで上手に曲が作れる人もいるじゃないか」という反論も聞こえてきそうですが、それはしっかりした知識と経験が土台にある人たちの話です。最初から誰でもフィーリングで作曲できちゃうような簡単な世界ではないということだけは確か。
勉強法と練習法をこれからお伝えしていきますが、それらはすべて、以下の2つを身につけるための手段となります。
知識を習得していくことで形成されていくもの。音楽ジャンルの特徴や、音楽理論、作曲技法などを身につけていく上で、その人にしかない『型』のようなものが出来上がってきます。
好きなジャンルや普段から聴いている音楽は誰かと被ることもあるので、この『型』は他者と類似することはもちろんあります。しかし、その人の個性はその人にしかないものです。まったく同じになるということは絶対にありません。
それこそが、その人の固有の『音楽性』であると僕は考えています。
DTMをしていくうえで、あなたの手足となるものがツールです。ここで言うツールとは、DAW、音源、プラグイン、マウスやキーボードなどの周辺機器です。
これらは、その人のスタイルによって必要となるものが変わってきます。作曲の練習を繰り返すことは、自分に合うツールが何なのかを選定することにも繋がってくるのです。そのツールを使いこなすことで、作曲スピードを格段に上げることができます。
作曲スピードが上がるということは、練習量が増えるということ。それはつまり上達するスピードが上がることに直結します。
上達するための原則は、これら2つを身につけるためにとにかく勉強と練習を繰り返していくことです。
この記事では、これら2つを素早く身につけていくコツを解説していきます。
初心者に教えたい作曲スキル上達法
好きなアーティストの楽曲をコピーをする
おそらくこれが、最強の練習法。知識の習得と練習を同時に行える優れた練習法です。
人それぞれ好みの音楽は違うと思いますので、「この曲を練習しなさい」と決め打ちするつもりはありません。
ただ、どの曲をコピーするかの判断基準は、一つだけルールをお伝えしたいと思います。
曲中に、「ここのところ何かわんないけど好き」というのが自分の中にある楽曲をチョイスしてください。
Dメロのこの部分が好き、とか、サビに入るところがエモい感じがする、とか、もう理由は何でもいいです。自分が心を惹かれるポイントが見つけられる楽曲をカバーするようにしましょう。
言ってしまえば、その心惹かれるポイントこそが、楽曲の制作者が人を惹きつけるために盛り込んだ作曲技法です。
事実としてあなたはその虜になっているわけですから、『なぜ自分はここに心惹かれるのか』を解明する取り組みが必要です。
人を惹きつけるコツは様々あります。盛り上がるところで一気に音数が増えていたり、あるいはテンションコードやドミナントモーションなどで気持ちいい解決感を生むコード進行をしていたり。はたまた、リバーブやディレイなどのエフェクトを使って楽曲に壮大感を持たせていたり。様々な技術がそこには凝縮されているのです。
それを完コピすることで、その技術はあなたの中にインプットされていきます。
インプットされたら、あとはあなたのオリジナル楽曲の制作時にアウトプットするだけ。
耳コピは本当に重要な練習法なので、定期的に挑戦するようにしましょう。
参考書は時間があれば読むようにする
知識を身につけるためには、参考書籍を読むのが一番です。
多くの方が音楽理論の習得に挫折した経験があると思います。ご安心ください。僕もそうです。笑
しかし、分かりやすく解説されている参考書もこの世にはたくさん存在しています。そういった資料に出会うことが本当に大切。
音楽理論は、身につけておくと楽曲コピーの際にすごく役立ちます。メロディを聴けばキーがわかるようになるし、コード進行も何となく想像がつくようにもなります。
参考書から学ぶ内容は音楽理論に限った話ではありません。
DTMトラックの制作に必要な考え方をまとめた書籍や、アレンジ法の解説書、音楽ジャンルの真実を追求した書籍など、読んでおくべき書籍はたくさんあります。
後ほど、僕が実際に読んでみて分かりやすかった書籍をご紹介しますので、気になるものがあればお手に取ってみてください。選りすぐりの書籍のみをピックアップしておりますので、きっと得られるものも多いかと思います。
参考書の読み方ですが、「常にしがみつくように読むべし!」などと鬼のようなことを言うつもりはありません。他にすることがないときに読む、くらいで良いと思います。
隙間時間を有効活用して、自己啓発に努めていきましょう!
余暇時間は常に音楽を流しておく
これも大切なこと。常に音楽を流しておきましょう。
可能であれば楽曲構成を探りながら聴くのがベストですが、四六時中そんなことしてたら疲れます。垂れ流しのほぼBGM状態でも良いので、とにかく音楽を耳に入れる習慣をつけておきましょう。
作曲脳が出来上がってくると、無意識下でBGMとして流れていた曲であっても、曲中の面白いギミックが流れた瞬間に素早く脳が察知して意識が音楽に向くようになります。
移動中の時間でも良いし、リラックスしてる時間でも良いです。仕事中だって良いと思います。(ただし怒られない程度に)
僕は基本的に在宅勤務中は、誰かしらに架電するとき以外は常に音楽を流しています。外出中も、営業車で移動している間は必ず音楽を流すようにしています。
また、僕が今も続けている習慣の一つに、就寝時は音楽を聴きながら睡眠に入る、というのがあります。
この進行はセカンダリードミナントを使ってるのかな、とか、ベースのリズム感が変則的で良いな、とか。作曲には関係ないですが、好きなボーカリストの歌唱の特徴をあれやこれやと分析したりしながら、自然と眠りに落ちていく習慣を作っていくわけです。
人間の脳は、睡眠と覚醒を行ったり来たりしている最中がもっとも閃きを得やすいそうです。就寝時には必ず音楽を流すようにして、脳がもっとも閃くタイミングで音楽を刷り込んでいくわけです。言ってしまえば睡眠学習ですよね。
実際に効果があるかは分かりませんが、何もしないよりはましだと思って、とりあえず続けています。
さて、『音楽を常に流しておく習慣をつけよう!』と声高らかに掲げたわけですが、いくつか注意点があります。
・集中して何かに取り組むときは音楽を止める
例えば、参考書を読み耽っているときとか。静寂のほうがインプットしやすいという方は、音楽は止めてそちらに集中しましょう。音楽を聴かないと決めた時には、耳栓をしておくのもおすすめです。耳の疲労を回復させることができます。
・就寝時に音楽を流すときはリピート再生しない
リピート再生したまま寝てしまうと、音で変な時間に目が覚めることがあります。睡眠時間は確保したいので、就寝時に音楽を流すならアルバムかプレイリスト1つに留めておきましょう。また、連日就寝時に音楽を流さず、時には耳を休める日として静音で眠りに落ちる日を作っても良いと思います。
これらを守りながら、基本的に四六時中音楽を聴き続ける毎日を僕は過ごしてきました。そして、これからもこの生活を続けていくと思います。
もし皆さんがこの考えに少しでも賛同していただけたなら、今日からでも実生活に取り入れてみてください。
初めのうちは一曲を作るのに悩みすぎない
これは初心者ほどやりがちです。細部までこだわりすぎちゃうんです。
気持ちはわかるんですけどね。少しでもプロのサウンドに近づきたいからこそ、自分が納得するまで試行錯誤を重ねてしまうものです。
そんな皆さんにぜひ覚えておいて欲しいのは、悩んで手が止まってしまう、あるいは同じところを行ったり来たりしてしまうくらいなら、さっさと次の曲をゼロから作り始めたほうが良いということです。
不格好でも良いので、1曲を一つの形にすること。とにかく新しい曲を作り続けて、曲数を増やしていくことを最初は目標にしましょう。
こだわり続けている方の話を伺っていると、ほとんどのケースで「ドラムのスネアの鳴り方をどうアレンジしよう」とか、「ここのメロディフレーズがなんかしっくりこない」とか、ある特定の一箇所にだけ悩んでおられます。
その一箇所のために長時間を使うくらいなら、その曲の対応は切り上げ、新しく別の曲を作り始めて包括的な作曲スキルを定着させていったほうがよっぽど良いです。
悩んでも悩んでも答えが出ない場合、それはもうスキル不足・知識不足だと割り切ってしまうことも大切。また自分が成長した後で、改めて当時悩んでいた曲を引っ張り出してみると、意外とすんなり解決できちゃったりするものです。
細部にまでこだわり尽くすのは、作曲スキルが上達してから。
初心者のうちは、とにかく手数を増やしていくことを意識しましょう。
第三者に必ず聴いてもらう
これも本当に大切。
商業作曲家でもない限り、楽曲制作にはその人の個性が強く出てきます。悪く言ってしまえば、独りよがりになりやすいということです。
楽曲を作ったら、必ず第三者に意見を求めましょう。聴いていて違和感はないか、どんな印象を持ったか等、率直な意見を受け止めてください。
第三者によるチェックは、プロの世界でも当たり前に行われていることです。出来上がった楽曲はチェック部門に審査してもらい、GOサインが出なければ世にリリースされません。(完全個人のセルフプロデュースアーティストは別)
プロでもチェックを通しているのですから、皆さんも必ず誰かにチェックしてもらうようにするべきです。
もし気軽にチェックしてくれそうな人がいないなら、僕に送ってくださってもOKです。
一緒に良い曲を作っていきましょう。
スマホで作曲するスキルを身につける
これはサラリーマンや学生の方にぜひおすすめしたいです。スマホでの作曲はできるようになりましょう。
なぜかって、移動中にデモ制作ができてしまうからです。ただでさえ仕事に時間を搾取されていますから、それ以外の時間はなるべく音楽をやっていたい、というのが僕の考え方です。
使用しているDAWにもよりますが、Logic Pro Xを利用しているなら、スマホはぜひiPhoneを使ってください。
iPhoneには購入時点で最初からGarageBandというDAWソフトがプリインストールされています。完全無料で使用可能な上に、なかなか本格的な作曲ができてしまうのですごくおすすめです。
Logic Pro XとiPhoneの相性の良さを語った記事や、iPhone版GarageBandの操作方法を解説した記事を過去に執筆しています。もし興味があればそちらもご覧ください。
ジャンルを極めるなら必ずルーツとなる曲を辿るように聴く
これも現代の若者DTMerに強くおすすめしたいところです。
現代音楽ばかりを聴いて、過去の音楽を全然聴かない方が多い印象があります。
おそらく、現在の若者のほとんどが音楽ジャンルを正しく理解できていないのではないかと思っています。
というのも、特に日本の現代音楽は、様々なジャンルが絡み合ってできている複合体です。現代でも分かりやすい形で残っているジャンルはEDMくらいではないでしょうか。基本的にJ-Popという括りで一纏めにされてきたことの弊害がここに色濃く表れています。
一つのジャンルを極めたいなら、その音楽のルーツを学びましょう。1930年代くらいにまで遡ってみることをおすすめします。音楽の変遷を知り、社会的な時代背景を知ることが、あなたの音楽をより高みへと導いてくれるはずです。
当サイトでも音楽史について解説している記事を用意しています。1960年代までで解説は止まっていますが、今後も更新していく予定です。興味があればぜひご覧ください。
作曲の上達につながるツール・アイテム
参考書
知識を身につけるために必要なものです。今回は僕が実際に読んでみて参考になった書籍だけをご紹介しています。
人によってわかりやすさの基準に差があることは理解していますが、あくまで一人の人間のちょっとした書評であることをご理解いただければ幸いです。
・よくわかる音楽理論の教科書
「音楽理論ってわかってしまえばこんなに面白いものだったのか!」を体験させてくれた超良書です。作曲初心者に絶対におすすめしたい一冊。
わかりやすい説明と、わかりやすいレイアウトを意識して作られたことが読み手にも十分に伝わってきます。
音楽理論にまったく触れてこなかった人は、おそらく一周読んだだけでは分かりづらい部分も多いでしょう。しかしあら不思議、二周目に入るとわからなかった部分が少しずつわかってくる。三周目にはほとんどの内容が理解できる。
同著者の書籍に、『よくわかる作曲の教科書』もありますが、そちらはこの音楽理論の教科書よりも内容を少し簡単にしたもの。そちらも興味があれば手に取ってみては?
・DTMトラック制作術
こちらはDTMにおけるトラックの構成手法に特化した参考書です。とにかく『音の重ね方』にフォーカスした内容。
現代音楽では音数の少ない楽曲がトレンドだったりしますが、あれは使ってる音が少ないように見えて、上手に音を重ねています。同じメロディで複数の音を重ねて、絶妙な音色をデザインしているのです。
それを成し遂げるための技術が詰め込まれているのがこの書籍です。少し古い本ですが、読んでおいて損はないと思います。
ただ、難点として、レイアウトが見づらいです。
視覚的なわかりづらさは一定数あると思うので、そこが許容できる方にはおすすめです。
・実践!本気で学べる究極のジャズ理論
お洒落な音楽を作りたいと考えているなら、ジャズ理論の学習は必須です。
僕はジャズ理論は『ジャズ・スタンダードセオリー』という書籍で学びました。そちらもわかりやすくはあったのですが、書籍の後半から、実際に楽器を扱うジャズプレイヤーでないと理解しがたいようなアドリブアレンジに特化した内容が目立っていきます。そこがちょっとだけ残念でした。
せっかくなので2冊目を買って復習しようと手に取ったのがこれ。仰々しいタイトルで少し疑いたくもなりますが、分かりやすいです。
ただし、この参考書を読解するには、最低限の音楽理論を身につけていることが前提です。
先に紹介した『よくわかる音楽理論の教科書』を読破してからこちらに挑戦するようにしましょう。
・戦いの音楽史
人気音楽系YouTuberみのさんが魂を削って執筆した、音楽史の解説書です。「作曲に携わっているけど、ポピュラー音楽史はよく知らない」という方は必携の一冊。
音楽ジャンルは、その時その時の社会情勢の影響を受けて生まれています。この書籍は、音楽ジャンルと歴史の変遷を丁寧に紐解きながら、100年以上前の音楽から現代音楽に至るまでの道のりをわかりやすくまとめている超良書です。
その時代を象徴するアルバムタイトルも紹介されているので、それら全部を一回聴いてみください。音楽配信サブスクとかを利用すれば難しくないはずです。
全編カラーで視覚的にも非常にわかりやすいのも高評価。現代人が歴史を学びやすいようによく考えられていると思います。
みのさんのYouTubeチャンネルも本当に面白いので、ぜひ視聴してみてください。サザンオールスターズの桑田佳祐さんや、日本の大御所プロデューサーである蔦谷好位置さんが欠かさず見ておられるのは有名な話です。
・とーくばっく
こちらもDTMをするなら絶対に読んでおくべき必携の一冊。デジタル音楽を作る上で学んでおくべき内容が凝縮されています。
ボーカルエディットを専門に取り扱っているVocal Edit.com代表者であり、Studio Gyokime運営責任者でもあるDavid Shimamoto氏による執筆書籍。市販での取り扱いは一部の店舗のみで、基本的にはスタジオに発注しなければ入手できません。PayPalで購入可能です。
音楽業界に根深く横たわっているラウドネス・ウォー(音圧戦争とも呼ばれる)に対して、一つの回答が得られるのがこの書籍の特徴。これからDTMを始めますって方にはぜひ読んでほしい。そしてこの戦争を根絶させようじゃないか。
数々の業界人からも好評されているこの書籍、僕のような2000年代から音楽を知った人間にとっては新たな気づきがたくさん得られる超良書でした。
ちょっと読んでみようかなという方は、下記リンクよりどうぞ。Studio Gyokimae公式サイトに飛んでいきます。
書籍「とーくばっく」のご案内:Studio Gyokimae – PSPunch!!
iPhone / iPad
移動中の時間も作曲に当てたいなら、DAWソフトが入っているモバイル・タブレット端末が必要です。
AndroidにもDAWアプリはあるにはあります。Android系DAWはRoland製のZenbeatsがそこそこ使えますが、ぶっちゃけGarageBandには到底敵いません。
すでにiPhoneを使っているならGarageBandをすぐにでも利用できますが、Androidユーザーの方はそうもいきません。可能ならiPadを入手しておくと良いと思います。
iPadのGarageBandは鍵盤も広くて使いやすいです。僕はiPhone 12 Pro Maxを使用していますが、やはり画面はデカければデカいほど便利。
電車の中とかで音楽を聴いていて、「あ、このコード進行面白いな」と思った時にすぐに耳コピで打ち込める環境があると、上達もそれだけ速くなります。
ただこれは『持っておくと便利』というだけなので、必携かと言われればそうでもありません。
「電車移動中は参考書を読む時間にする」と決めているのであれば、自宅にはDTM環境がありますから、必ずしも購入する必要はありません。
念のためリンクは載せておきますので、ご入用の方はこちらからどうぞ。
Amazonリンク先ではカラーバリエーション、ストレージの容量等設定できます。
音楽配信サブスクリプションサービス
たくさんの音楽を分析するなら絶対に必要です。CDを買わなくとも、月額払うだけで大量の音楽が聴き放題なのですから、本当に便利な時代になりました。
この手のサブスクサービスならぶっちゃけどれでも良いです。聴ける音楽に大きな差はありませんから。最近はSpotifyかAmazon Music Unlimitedが人気でしょうか。
ちなみに僕が愛用しているのはApple Musicですが、ご参考までに特徴をまとめた記事をご紹介しておきます。興味があればご一読ください。
Shazam
ミュージシャンでこのアプリ入れてない人はちょっと信じられない。それくらい便利な音楽探索アプリ。
音楽配信サブスクとかは、どちらかというと聴きたい音楽が先に決まっている場合が多いと思います。Shazamは完全にその逆で、街中でふと「これイケてる!」って音楽が流れたときに、それが誰の何という曲かを瞬時に特定してくれるアプリです。
完全無料のアプリケーションですから、インストールしておいて損はありません。僕はかなり多用しています。
アパレルショップの店内とか高確率でUSENの洋楽が流れていますので、気になった曲はすぐにShazamで特定してApple Musicでライブラリに保存しています。
なお、使用している音楽配信サブスクがApple Musicであれば、そのままApple Music内の楽曲ページまで連れて行ってくれます。この手のアプリはApple Musicを基準に作ってくれていることが多いので、そういう意味でもApple Musicはおすすめです。
ご使用のスマホのアプリストアで、『Shazam』と検索すればヒットします。ぜひ使ってみてください。
MIDIキーボード
あると便利系アイテムの筆頭がMIDIキーボードだと思います。ピアノが弾けなくても何か一つは持っておきましょう。
なぜ必要かというと、音色を探すのにすごく便利だからです。
マウスでカーソルを動かして音源立ち上げて、プリセットを選んだらピアノロールの鍵盤までカーソルを移動して音を鳴らして、ピンとこなかったらまたプリセットを探しにカーソルを戻して…なんてことをしていたら日が暮れてしまいます。
MIDIキーボードがあれば、プリセットをロードしたら鍵盤を指で叩くだけで音色を確認できます。
マウスのカーソルをいちいち動かさなくて良いので、音色探しのスピードがグッと速くなるんです。
将来的なことを考えたら49鍵以上のキーボードがあると良いですが、音色探しや簡単なコード確認のためだけに欲しいのであれば、小型の25鍵キーボードがおすすめです。小型だと持ち運びも楽なので、出先でも活用することができます。
ちなみに、僕が使用しているのは61鍵です。それぞれリンクを用意しておきますので、ご入用の方はどうぞ。
トラックボール型マウス
あると便利アイテムその2、トラックボールです。PCマウスに取って代わるものとなります。
マウスの難点は、カーソルを動かすのにマウス本体を動かさなくてはならないところ。一定以上のスペースが必要だし、単純にマウスを動かす操作は長時間続けると疲れます。
トラックボール型マウスは、固定されているボールを掌で転がすだけでカーソル移動ができます。非常に便利です。
どのトラックボール型マウスを買うかは、決め打ちで良いと思います。Kensington(ケンジントン )製のExpertMouseです。プロは大体このマウスを使っています。
プロの皆さんは有線接続のマウスを好んで使っておられますが、僕は無線派です。
無線だと接続が切れることが多そうで嫌だとか、余計な電波を飛ばすことが楽曲制作に影響を及ぼすとか色んな意見があるようですが、コードが邪魔な方がよっぽど楽曲制作に悪影響だと思っています。便利なんだからそっちでいいじゃん、っていう考え方です。
念のため両方のタイプの商品リンクをご用意しておきます。お好きな方をどうぞ。
有線版は今35%ほど値引きされているので、コスパを抑えるならそっちが良いでしょう。
耳栓
音楽に関わる作業は必ず耳を使います。ときには休めることも大切。
勉強に集中したいときに使ってもいいし、睡眠中に耳を休めたいときなどにも良いでしょう。そこまで高額なものでもないですし、持っておいて損はありません。
ご自身に合うものを使ってもらえれば良いと思いますが、ご参考までに僕が愛用しているものをご紹介しておきます。
耳栓そのものが低反発素材でできていて、指で細長く潰してから耳に押し込めば、耳の中で耳栓が元の形に戻ろうとします。結果、耳をきれいに塞ぐ形で密封できるという面白い商品です。
【終わりに】とにかく常に音楽に触れている環境を作ることが大切!
長々と作曲スキルの上達法についてご紹介してきましたが、本当に大切なことはこれです。
可能な限り常に音楽に触れておくこと。これが最大の上達法です。
前に進みたいなら、歩みを止めないことがベスト。これは音楽に限らず、すべてのことに共通しています。
なら、それを音楽でもやっていきましょう、というのが今回一番お伝えしたかったことかもしれません。
この記事をきっかけに、皆さんの作曲の悩みが少しでも解消されたなら、それ以上に嬉しいことはありません。
せっかく取り組むのですから、充実したDTMライフを送っていきましょう!
それでは、今回はこの辺で!
また次回の記事でお会いしましょう!