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【IE 100 PROレビュー】フラットな音色でミックスダウンにぴったりのモニタリングイヤホン【ワイヤレス化も可能!】

楽曲制作の現場では、モニタリングヘッドホンを使用して音像を確認するケースが一般的かと思います。

その一方で、「ヘッドホンだと耳が疲れる」、「音のインパクトが強くてミックスダウンには向かない」などの理由から、ヘッドホンではなくイヤホンで音像チェックをする方も増えてきています。

まさしくそのうちの一人が僕です。

単純に軽量で頭部が疲れないのと、カナル型(耳栓みたいにゴム状のイヤーピースを耳に押し込んで密閉するタイプのもの)を使えば音像をしっかりと確認できるので、もう長いこと楽曲制作やミックスダウンはイヤホンでやってきました。

 

さて、世の中にはモニタリングに適したイヤホンが存在しています。モニタリングイヤホン、いわゆるイヤモニというやつです。

現在は様々なメーカーが高解像度を持つモニタリングイヤホンを開発しており、楽曲制作の現場でもヘッドホンではなくイヤホンを使うケースが増えてきているのです。

そんななか、2021年6月17日に、世界的に有名な音響機器メーカーSennheiser(以下ゼンハイザー)より、モニタリングイヤホンのエントリーモデルとなるIE 100 PROが発売されました。

実は僕は、これまでモニタリングイヤホンと呼ばれる代物は持っていませんでした。

一般的な音楽鑑賞用としてのイヤホンを使って楽曲制作やミキシングを続けていたのです。

音楽で仕事もするようになってきたし、そろそろちゃんとした良いイヤホン買わないとなぁとは思っていたものの、やはり高額な買い物なのでなかなか手が出せませんでした。

このIE 100 PROはそんな僕にとってまさに救世主のようなイヤホンだったわけです。

発売日当日に買ってから毎日のように使用していますが、めちゃめちゃ優れたイヤホンで大好きです。予備としてもう一つ買っておこうかなと思っているくらいです。

今回はこのIE 100 PROを、ミュージシャン目線で隅々まで解説していきたいと思います。

 

この記事はこんな人におすすめ!

・楽曲制作時のモニタリング環境に悩んでいる

・ステージ上で使うイヤモニを探している

・モニタリングイヤホンが気になっている

・1万円代で買えるリーズナブルなプロ向けイヤホンが欲しい

この記事はこんな人が書いています

・現役シンガーソングライター

・現役ミキシングエンジニア

・イヤホンによる楽曲制作を長いこと続けている

目次

ゼンハイザー IE PROシリーズについて

ゼンハイザーはドイツに本社を置く総合音響機器メーカー。昨年2月には超高品質マイクで有名なNeumann(ノイマン)を子会社として傘下に加え、より盤石な体勢を整えている優れた企業です。

ゼンハイザーは一般的な音楽鑑賞用イヤホン・ヘッドホンや、ゲーミングヘッドセットなども販売をしておりますが、やはりメインは音楽制作現場向け。

プロユースの音響機器や、モニタリング機材を多数リリースしており、そのどれもが本場のプロから高評価を受けているような優良メーカーです。

そんなゼンハイザーが提供するモニタリングイヤホンがこのIE PROシリーズ。

『クリアなサウンド』にフォーカスを当て、ミュージシャンに対して、より原音に忠実なサウンドを提供すべく開発されたプロユースモデルです。

昨年まではIE 40 PRO、IE 400 PRO、IE 500 PROの3種類のモデルがあり、数字の若い方から大きい方に行くにつれてランクが上がっていく商品体系になっていました。その中でも特に人気があったのがエントリーモデルであるIE 40 PROでしたが、IE 100 PROの開発をきっかけに生産終了へ。

以降は、IE 100 PROをモニタリングイヤホンのエントリーモデルとして位置付けて商品展開をしています。

IE 100 PROは多くの人が待ち望んでいた

このIE 100 PRO、今年1月にアジア太平洋地域のみで先行販売がされていましたが、それからしばらくは日本でのリリースについての発表はありませんでした。

先行販売時に海外から買い付けた方々は口々に素晴らしいレビューをしてくださるわけですが、「一体いつ日本で発売するんだい?」状態が意外と長く続いたんです。

『○月○日発売予定!』みたいな告知もなかなかなされなかったので、僕だけでなく、多くの人がこのIE 100 PROの日本解禁を心待ちにしていたと思います。

それが、やっと発売されたというわけです。

先行販売から5ヶ月間お預けされていたわけですから、期待度も高まりまくっています。

さっそく発売日(6月17日)当日に購入し、楽曲制作、ミックスダウンで使ってみました。

モニタリングイヤホンIE 100 PROの外観と付属品

開封すると、イヤホン本体と専用ケース、それから大小様々なイヤーピースが3種類付属しています。内容物は非常にシンプルです。

イヤホン本体はご覧の通り、後ろから耳にかけるようなイヤーフック構造になっています。

このタイプのイヤホンを使うのは初めてでしたが、イヤーフックは針金のように自由に形を変えることができ、誰の耳にも合わせることができるようになっていました。

なお、最初はイヤホンの左右がわからなくなるかと思いますが、それぞれにL、Rが刻印されていますので、耳につけるときに迷うことはほとんどないないはずです。

 

モニタリングイヤホンIE 100 PROのレビュー

優れた耳へのフィット感

実際に装着してみて驚いたのは、ハウジングの形です。

ものすごく耳にフィットするのです。イヤーフックの効果もあり、作業中に耳から落ちてしまうことはなさそう。

イヤーピースはデフォルトで装着されていたものをそのまま使いましたが、隙間なく耳を密閉してくれるので、しっかりと音楽へ没入することができそうです。音を聴く前から気に入ってしまいました。

耳をすっぽり塞いでくれるか否かは、正確なサウンドモニタリングを実現する上で必要不可欠な要素です。

耳にはめた時点で、「なるほど、これがモニタリングイヤホンか」と妙に納得してしまいました。

もちろんある程度の個人差はあると思います。が、少なくとも男性である僕にとっては装着感バッチリなイヤホンであった、ということです。

IE 100 PROのプロモーションでは女性が装着しておられますので、おそらく女性の耳にも合うのではないかと思います。

気になった場合は、お近くの家電量販店で実際に装着してご確認いただければと思います。

モニタリングにぴったりのフラットな音色

さっそくサウンドチェックに入っていきます。

今回はこちらの2つを比較しました。

左が今回購入したゼンハイザーIE 100 PRO、右は僕が長らくお世話になってきたAudio Technica(以下オーディオテクニカ)のATH-CKR50です。

オーディオテクニカといえば、脚色のないフラットな音色で有名なメーカー。プロのエンジニアたちの中には、その音色がモニタリング向きだと愛用している方も多くいらっしゃいます。

楽曲制作やミックスダウン時のモニタリングにおいては、様々な価格帯のイヤホンで聴き比べると良いと言われたりします。

リスナーたちが使用しているイヤホンも人それぞれ異なりますから、いろんなケースを想定してサウンドチェックをするべし、ということです。

ATH-CKR50を購入したのはもう5年近く前のことになりますが、こちらは現在でも販売されているロングセラーアイテムです。それほどに定評のある製品であると言って良いでしょう。

音色がフラットでモニタリング向きだと言われるATH-CKR50と比較して、IE 100 PROはどのようなサウンドカラーなのか、期待を胸に検証してみました。

聴いてみるとびっくり。

「あ、オーディオテクニカってフラットじゃなかったのね」ってなります。

いやもちろん、価格帯も違いますし、ATH-CKR50はそもそもモニタリング用途で開発された訳ではないので比べるのも酷というものですが、ATH-CKR50の方が中域(体感としては800Hz〜3kHzくらい)が出っ張っている印象を受けました。

中域は特に音が重なりやすく、楽曲にインパクトを与える上で重要な周波数帯域です。このあたりの帯域のデザインが適切に行えなければ、楽曲全体のバランスが崩れてしまいます。

そこがよりフラットになるということは、楽曲全体のサウンドデザインをしくじる可能性を減らすことができるということです。これがどれだけ素晴らしいことか。

とにかく音像がフラットで、制作者の意図した通りの純粋な音が楽しめるイヤホンだと言えます。

 

Twitter上でレビューを探してみると、こんなお声をお見かけしました。

もうまさしくこの方の仰っている通りの印象を僕も抱いています。1万円代でこのクオリティは素晴らしいのではないかなと思います。

 

少々専門的な話になりますが、いわゆるプロユースのモニタリングイヤホンは、大きく分けて2つのタイプに分かれます。

一つはバランスド・アーマチュア型、もう一方はダイナミック型です。どちらもイヤホンの内部構造であるドライバーのタイプを指しています。

バランスド・アーマチュア型は、周波数帯域ごとにそれぞれドライバーを搭載するものです。複数のドライバーで各帯域ごとに再生を分担することで、バランスよく音楽を再現することを目指した仕組みになっています。

高域の再現性が高く、低域の再現性を苦手とするタイプであると言われていますが、実はほとんどのモニタリングイヤホンがこのタイプを採用しています。

一方のダイナミック型は、1つのドライバーで全帯域の再生を担う構造です。

音がまとまって一体感のある再現性を実現しますが、一方で低域の再現能力が高すぎるゆえ、迫力のある音になりがち。

ドライバー数が少ないので再生時の振動を抑えられ、位相を適切な状態でキープしやすいこともあり、どちらかといえば鑑賞用向きのタイプになっています。

これをフラットな音色で聴かせようと思ったらかなりの技術が問われるわけですが、実はこのIE 100 PRO、ダイナミック型なんです。ゼンハイザーの技術力の高さが窺えます。

 

とにかく脚色のない音なので、楽曲制作においては大変素晴らしい効果を発揮してくれるイヤホンです。

僕、もうこれなしでは制作できません。笑

ケーブルの取り外し・交換が可能

サウンド面だけでなく、機能性の面でも素晴らしい点がありまして。

実はIE 100 PRO、ケーブル部分の取り外しができてしまうんです。

これは本当にすごいことで、もし使用しているうちにケーブル内で断線が発生しても、わざわざイヤホン丸ごと買い換える必要はなく、ケーブルだけを取り換えれば済むわけです。

ケーブルのみは今のところ他メーカーより発売されています。IE100PROはIE400PRO、IE500PROと同じケーブル規格なので、それら用のケーブルを購入してもOKです。

ゼンハイザーもケーブルのみでの販売を検討しているようです。期待が高まりますね。

 

イヤホン・ヘッドホンにはエージングと呼ばれる特性があります。

人それぞれ楽曲の好みには違いがあります。同じイヤホンでも、それぞれ聴き続けてきた音楽が変わることによって、イヤホンそのもののサウンドカラーに個体差が発生する、というものです。

断線してしまったときにケーブルだけを買い換えることができるということは、エージングを維持したままイヤホンを復活させることができるということです。もう断線は怖くない。

ミュージシャンのことを考えに考え抜いて開発されたイヤホンであることがよくわかります。

ワイヤレスイヤホン化が可能

ケーブルを取り替え可能ということは、端子付きからワイヤレス型への変更もできてしまうということです。

これによって、あらゆるシーンで使用することが可能になります。

楽曲制作をしていると、意外と出先でサウンドチェックしたくなったり、移動中に制作した楽曲を確認したくなるものです。

今はスマートフォンにイヤホンジャックがないことも多いので、ワイヤレス化できるのは大きなメリットだと言えます。

専用のワイヤレスケーブルは、IE 400 PRO、IE 500 PROのものを使用することが可能です。ゼンハイザーさんも、公式に別売のワイヤレスケーブルを制作中であることをほのめかしております。

モニタリングイヤホンIE 100 PROはこんな人におすすめ

やはり、楽曲制作に携わる方にはお勧めしたいところです。特に、今まで手ごろな価格のイヤホンを使っていたアマチュアの方にはぴったりかと。

1万円代で高品質なモニタリングイヤホンが欲しいなら、本製品は最有力候補に入れて問題ないでしょう。

また、ミックスダウン等でヘッドホンを使用していて、耳疲れを軽減させるためにイヤホンでの制作にシフトすることを考えている方にもお勧めです。解像度、音場感、定位いずれも良いバランスでまとまっています。

まさしくモニタリング向きのイヤホンなので、楽曲制作に携わる方に強くおすすめしたいイヤホンです。

【終わりに】ゼンハイザーのイヤホンの魅力に取り憑かれてしまった

ゼンハイザーのイヤホンがここまで素晴らしいとなると、イヤホン類は全部ゼンハイザーに買い替えちゃおうかな、なんて思ったりします。

最近観賞用として愛用しているSONYのWM-1000XM3が調子悪いので、ゼンハイザーが誇るワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンMomentum True Wirelessに買い換えようかなと考えてます。

今回ご紹介したIE 100 PROは、ゼンハイザーの技術力の高さが窺える秀逸な一品でした。今後もこのイヤホンを使ってバリバリ音楽を作っていきたいと思っています。

この記事でIE 100 PROを手に入れてみようと思われた方のために、商品リンクをいくつか貼っておきます!

カラーバリエーションはクリア、ブラック、レッドの3色です! どれを選ぶかはお好みでどうぞ!

 

 

それでは今回はこの辺で。

また次回の記事でお会いしましょう!

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